暴走する資本主義 - 和書 - Med草子アマゾンショップ

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雨宮 寛
今井 章子

東洋経済新報社

グループ:Book

ランキング:1463

価格:¥ 2,100

ポイント:21 pt

発売日:2008-06-13

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市場リスク 暴落は必然か

カスタマーレビュー

頭から離れられない  (2008-11-28)
ちょっと、私には荷が重いテーマなものの、とても考えさせられる内容であり、頭から離れられないです。

今日の一部の最富裕層にのみ富が集中する格差の問題等、「市民」としての私たちにとって望ましくないことが起きてきているのは、 超資本主義の力がますます強まり、民主主義の力が失われていることによるのだとのことです。
しかし、そのような状況を生み出したのは、少しでも安いもの、少しでも多くの儲けを要求する、消費者であり投資家である他ならぬ私たち自身なのだとの指摘。

その前半部の、現在起きている問題とその原因の捉え方は鮮やか。
何か漠然と感じていたパラドックスのようなものを見事に説明してくれており、
資本主義と民主主義の関係・状況、私たちの二面性、という点について
言われてみて気付かされ、それだけでも非常に味わい深いものがありました。

しかし、もっと驚くべきは後半部で、その解決策。
「企業の社会的責任」では、解決にならない、というところが目からウロコで、また、果たして全面的に受け入れてよいのだろうか?と考え込んでしまうのです。
そして実際、物議を醸しているようですが、、、。

それにしても、ものすごい説得力!
私は説得されちゃいました^^

経営ビジネスという観点から会社の方向性を決める立場の人にはぜひ読んでもらいたい本。  (2008-11-01)
 アメリカ発の金融クラッシュが現実のものとなりつつある今日。
 なぜそうなったのか、本質的な問題にひとつの答えを出しているのが本書である。
 そのことを、クリントン政権での労働長官、そして、今や、オバマ候補の政策ブレーン
 というアメリカの政策に大きな影響力を持つ著者が述べていることの異議が大きいと思う。

 異常なまでの超資本主義国家を作り上げ、自ら破綻の道を歩んでいるかのように
 感じる現代のアメリカ。本書を読んで感じるのは、国家も組織もバランスを
 崩すと持続可能とは程遠いクラッシュに向かってしまうのだなという点である。
 経営ビジネスという観点から会社の方向性を決める立場の人にはぜひ読んでもらいたい本。

クル−グマンはライシュを「政策プロモ−タ−」と批判してます。  (2008-10-25)
ライシュがオバマ政権に参画するという情報が本当なら、
読んでおく必要はありますね。ただ、08年度ノ−ベル賞の
クル−グマンはライシュ氏を経済学の専門家ではなく
弁護士上がりの、政策プロモ−タ−だと批判しています。
経済政策を売り歩く人々―エコノミストのセンスとナンセンス
政権に影響力のある人間がどんなに
いい加減か知るためにも読んでおく必要はあるでしょう。ライシュの前作
ワ−クス・オブ・ネイションズ
ザ・ワーク・オブ・ネーションズ―21世紀資本主義のイメージ
もベストセラ−だったし。文章が巧みであるとは思います

卓越な事象の説明  (2008-10-19)
多くの個人が二面性をもっていて、それが本人の意思とは別に企業や政治を動かしている。という議論は極めて説得力があります。 確かにその通り。僕も近所の電気屋さんじゃなくて量販店でテレビを買います。

でも何が起こっているかの説明にページをとられすぎ対策についての議論がやや弱い。(一部事実が違う云々は本質とはあまり大きな問題ではない気がします)
日本の場合は米国ほどロビイストは多くないけど、それは政治家が政策立案能力がないってことを暗黙知として皆知ってるから。
頑張っているのは農村の人達と建設業界ぐらい? 地方の活性化という美辞の下。
日本においては真に政策を作る力を持ってる(であろう)お役人様を企業が接待することで自社、自分の業界の利益導入をしているってことなんだなぁ、とこの本を読んで思いました。 無駄金の絶対額の少なさという意味ではまだ日本の方がましかもしれない。50歩100歩ではありますが。 

資本主義の暴走を許したのは、あなたであり、私である  (2008-10-07)
 題名が示すように、「最近の資本主義は常軌を逸しているのではないか」という基本認識から本書はスタートします。

 では、なぜ資本主義は暴走してしまったのでしょう。

 最近読んだ『格差はつくられた』では、「要するに共和党の“保守派ムーブメント”が悪いのだ」と犯人を示してくれました。しかし、本書著者のライシュは違います。

 資本主義の暴走を許したのは、あなたであり、私である。
 消費者としてのあなたが少しでも安いものを求めるから、また投資家としてのあなたが少しでも株主利益の多い投資先を求めようとするから、企業は従業員の給料を減らし、有能な経営陣に高額な報酬を与えるようになるのだ。

――これがライシュの答えです。

 具体例として、ライシュは自宅近くの個人書店のケースを示しました。
 何年も前から地元の個人書店をひいきにしていたライシュですが、ある日自分の本棚が、大型書店やアマゾンで買った本ばかりになっていることに気づきます。近所の個人書店に足を運ばなくなっていたのです。
 ライシュ一人のせいではありませんでしたが、とうとう個人書店は閉店してしまいます。
 苛烈な資本主義への道を後押ししているのは、消費者や投資家としての自分自身だったとは……。


 誰のことばか忘れましたが、
  「他人の不幸の上に自分の幸福を築いてはならない」
との戒めがあります。
 知らず知らずのうちに、他人の不幸の上に自分の幸福を築いてしまう社会システムは、何とかしなければなりません。
 しかし、自分一人が消費者としてわざと割高の商品を買ったとしても、何の解決にもなりません。

 ライシュの示す解決策は、「購入や投資を個人的な選択ではなく社会的な選択にする法律や規制を作ること」です。日本でも最近よく耳にする、行きすぎた「規制緩和」を元に戻そうという意見と同じ潮流なのかもしれません。