無限の住人 (1) (アフタヌーンKC (90)) - 和書 - Med草子アマゾンショップ

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アイテム詳細

沙村 広明

講談社

グループ:Book

ランキング:-

価格:¥ 540

発売日:1994-09

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カスタマーレビュー

残酷さを通して描く美しさ  (2008-07-11)
不死の体をもつ主人公「万次」と両親を殺された娘「凛」の物語。

凛の両親は道場を開いていたが、かつて道場を追われた天津家の現在の跡取り
天津影久(と彼が率いる逸刀流の者たち)によって殺されてしまう。敵討ちを
誓う凛は、用心棒(助太刀)として万次とともに天津影久を追う…。
とまあ、こんな内容になっています。

世界観は一応江戸時代ですが、モヒカンみたいな髪型の奴がいたり、サングラ
ス、ピアス、髪染めと格好は何でもござれです。キャラの個性がとにかく強い
ところは本当に見ていて飽きません。しかも、ストーリーの運び方がうまいか
らパワーインフレがほぼなく、ハラハラドキドキの展開です。また、剣士の武
器が様々にデザインされていて、コミックの巻末なんかに特集されている場合
もあって、いろんなお楽しみが待っています。

絵は細い線と筆が走ったような線の入り混じる独特の雰囲気があります。戦闘
シーンは迫力満点です。擬音の「ドカッ」「グッ」「ダッ」など普通はカタカ
ナで書く部分が全て漢字になっているところも、雰囲気というか迫力を感じさせ
ます。戦いを決めるひと斬りはときに見開きを使って、さらに画面の周囲に花
や装飾がほどこされて描かれます。これが私は大好きで、劇的な瞬間を演出し、
残酷さのもつ美しさがこれでもかというぐらい強調されます。

ただ、こういった残酷な描写がまったく駄目だという人はやめておいたほうが
いいと思います。ご注意を。でも、残酷OKの人にはぜひ見てもらいたい作品。
人を選ぶので、星は控えめにしています。

「痛み」への飽くなき追求  (2007-08-28)
「不死の苦悩」を扱った作品は数あれど、こんな風に「不死の痛み」を扱った作品は
今までなかったように思います。

不死の体を持つ主人公「100人斬りの万次」は、施された秘術で体内に宿された
「血仙虫」の力で首と胴を切り離されない限り死にません。
斬られた手足は「ヨイショ」と繋げれば元通り。お腹も背中も数分で、ホラ元通り。
おまけに奇怪な武器を山ほど駆使する達人。
どんな斬り合いも「反則的」に負け無し!


でも、だからって全然大丈夫じゃないんです。

そう。斬られたら、凄く痛いんだってば。


数多の剣の達人や、暗器の使い手と渡り合う万次さんは、その度ごとに必ず
「イテェ!!」と手足を落とされ、腹や胸を貫かれます♪

またこの描写がスゴイ。
どういう発想をすればこんな武器考え付くの?ってぐらいエグイ暗器の数々で
刺し貫かれ、抉られ、ボロボロにされる万次さん。

でも、どんなに痛くても、死ねない。
不死身だから♪

いやいや万次さんだけじゃなくて、主要登場人物は一度は必ず、
目をそむけたくなるような「痛い目」に遭います。
ああ、麗しの百淋姐さんも…。

私が「無限の住人」から目を離せないのは、このアブノーマルな「沙村広明ワールド」に
対する本能的な「怖いもの見たさ」なのかもしれません。
だって、こんなに「痛い」漫画、ほかに見当たりませんもの…。

なのにギリギリのところで「グロ過ぎ!」にならず、
痛みすらどこか美しい。どこか淋しく物悲しい。

ストーリーは全然違うけど、子供のころに読んだ手塚治虫の「どろろ」の匂いを
ふと思い出させる、不思議な不思議な「沙村広明ワールド」。

本編最新刊はいよいよ最終章へ突入。
一味違う刺激が欲しいあなた。
これを機会に「無限の住人」になってみてはいかが?

ハンデ  (2007-02-19)
絵もストーリーも安心な感じです。
ただ、描かれたのが昔なだけハンデがある…というのでしょうか、全体的に少しずつ甘さがあって雰囲気が古めかしくなっている様に思います。
それを踏まえた上で読む必要があるのではと思います。

旨い。  (2006-01-12)
その画力はいわずもがな、ストーリーにおいても非常にクオリティが高い。単行本は20巻近く出ていますが、あっという間に読んでしまいました。最初は絵とアクションだけのマンガだろうと思って読んでいましたが、大きく裏切られました。魅力的なキャラクターに加え、彼らの口や行動によって語られるそのメッセージといったら!

ありえないアクションや稚拙なストーリーのマンガにうんざりしている方、ぜひ本書を手に取ることをお勧めします。この物語を読むことで本当のマンガを知り、あなたも本書の、しいてはマンガの世界の「無限の住人」になることでしょう。それほどに価値のある本書を、是非。

極悪人なら最後まで  (2003-11-05)
体に血仙蟲という虫を寄生させ、不死となった男、万次。親の仇を討つという少女、凜に用心棒として雇われ、「逸刀流」の面々と壮絶な戦いを繰り広げる、SFもちょっと入った痛快時代劇。

虫のせいで死ぬことのできない辛さ、永遠に生きねばならない虚しさを時折り見せたりするものの、そんな辛気臭いことはこの際どうでもよく、血が飛び散り首や手足が宙を舞う迫力ある戦いを楽しめばそれでよし!グロさよりも痛快さが先にくるのは万次や凜の人物造形がうまくできているからでしょう。敵である逸刀流の一味も「勝てばよし!」という連中だけあって、日本刀などまともな武器の使い手は少なく、今度はどんな得物で立ち向かってくるのかと楽しみです。

ただ一つ残念なのが、逸刀流の統主である天津影久がはじめはとても極悪人に見えていたのが巻を重ねるごとに人間的魅力と弱さを見せはじめ、なかなかいいヤツに思えてくること。極悪人なら最後まで極悪人、悪の華を咲かせてもらいたく思うのは私だけでしょうか?
何はともあれ、今後がとても楽しみです。