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高橋 洋一

講談社

グループ:Book

ランキング:7395

価格:¥ 1,785

ポイント:17 pt

発売日:2008-10

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カスタマーレビュー

「国民」とは?  (2008-11-28)
かつて小泉元首相が「改革には痛みが伴う。国民にも我慢してもらわねばならない」ということを言った時、その「我慢」が上はせずにすみ、下へいく程より厳しくかかってくる我慢なのだと判っていた国民はそう多くなかったと思う。本書は経済官僚たちの国益よりエゴイズムを優先させるとんでもなさをよく伝えてはくれるが、「大きな政府」と「小さな政府」の論争や「国民のためになる」と言うとき著者の脳裏にどういう国民像が描かれているのか不明である。収入がどのくらいで何歳ぐらいの「国民」のためになるのかが具体的に提示されない状態での軽々な判断を、我々はもう下してはならないと思う。

「さらば財務省」の続編的位置づけ  (2008-11-25)
 面白く読めた。やや強引かもしれないが、「さらば財務省」の続編的位置づけになる本だと思う。他の著作ですでに述べられていることも多いが、読みやすいので、お勧めできる。

さっさとやらないから円高で埋蔵金が減ったかも?  (2008-11-16)
日本の公的債務が膨大なので、いずれ財政が破綻する。だから消費税の増税が必要だ、とする論調を耳にすることが多い。

それに対する反論の書である。著者はみなさんご存知「霞ヶ関埋蔵金男」。

日本国政府は負債も膨大だが、資産も膨大なので、負債から資産を差し引いた純債務で見れば、GDPの60%程度であり、まだ「危機」という段階ではない、というのが著者の主張だ。

それにしても、書中で外為特会の埋蔵金が20兆円と紹介されているが、今般の円高で全部吹き飛んでしまったのではないか?

著者の主張するように、役人任せではとんでもないことになるのかも知れない。

あえて言えば、政策提言がもっと欲しい  (2008-11-03)
財務省出身の元官僚ながら、ここまで財務省を論破できる稀有な人の著書である。日銀の部分で、著者は日銀には、国債を大量に肩代わりし、第二次世界大戦に加担したという思いがあり、極端に国債を買い取る事を嫌がる体質がDNAとして残っていると述べているが、私は違うと思う。
現在の日銀は、極端にバブルを恐れているため、ちょっとした通貨供給の増加が際限なく拡大するのを恐れているのではないか?それは、大蔵省出身であった、澄田総裁がバブルを作り出した記憶が、現在の日銀職員に鮮明だからと思う。
それを考えるならば、やはり、日銀法を改正して、日銀にさらに日銀の役割を明確にすると共に、変な政治の圧力で金融政策が歪まないようにして欲しい。
日本のエコノミストや経済学者には、金利調整や国債売買のほかに、いかに信用流動性が確保できる案があるのかを示して欲しい。
FRBのバーナンキ氏を師と仰ぐ著者にも、それを期待したい。

本を読む手に力がはいる  (2008-10-10)
日本の財政は、財務省官僚が喧伝するほどに危機的ではない。と高橋氏は語る。
まず、日本政府は他国に比較してはるかに膨大な、現金、有価証券、特殊法人への
貸付金、その他多くの不動産等の資産を持っておりそれを、負債から引き
純債務ベースで見るとけして「危機」ではない。というわけだ。

また一般会計(約83兆円)に対し規模が大きすぎる特別会計(178兆円)
その中にいわゆる「埋蔵金」が隠されており、これを活用すれば増税は避けられるかも
しれないとのこと。

このように、今まであまり触れられなかった財政の問題点を一つ一つ、数字をあげながら
説明していくのがこの本の特徴。机上の空論とは懸け離れた、リアルな内容であるため、
思わず本を読む手に力がはいるほどスリリング。

高橋氏は「上げ潮派」であり、本著の中では「財政タカ派政治家」と「財務官僚」は
いわゆる悪玉的に描かれており、その点ではやや疑問が残る。

私は安易に、政治家・官僚批判をしたくないが、官僚のコスト意識、リスク意識の
欠如だけはどうしようもない事実に思える。
思わず頭に政権交代という言葉が浮かぶが、それ以外に方策はないのだろうか。